綠中海的豌豆公主

　１０年間トップを走り続けるキンキに、ふさわしい場所だった。９年連続で年末年始ライブを行った思い出の東京ドーム。２人の聖地で、メモリアルデーを飾った。

　９７年７月２１日に「硝子の少年」でＣＤデビューしたキンキ。今年４月に発売した新曲「ＢＲＡＮＤ　ＮＥＷ　ＳＯＮＧ」で、自らが持つデビューからの連続初登場１位の世界記録を「２５作」に更新。１０周年の節目の日に、この式典のためだけに英国から駆けつけたギネス・ワールド・レコーズのアリステア・リチャーズ社長も「競争の熾烈（しれつ）な日本の音楽業界で、１０年もトップを続けるのは驚くべきこと」と偉業をたたえた。

　認定書を受け取った光一は「わざわざ英国から（ギネスの）社長が来てくださったことで、この記録に感慨深いものがある」。剛もデビュー時からを振り返りながら「たった２人でケンカもせずに、１０年を過ごしてきて、素晴らしい日を彼（光一）と迎えることができてよかった」と静かに喜びをかみしめた。

　「１曲１曲、気持ちを込めて歌い続けてきた結果」と声をそろえた２人。２２日には、支え続けてくれるファンのために、同所で１日限りの１０周年感謝イベントを行い、素直な気持ちを表現する。

　「ここから新たにスタートするという気持ちが大きい。シンプルに感謝の思いを伝えたい」と光一。剛は「１０年間歩いてこれたのも、キンキの歴史にかかわってくださった、みなさんのおかげ。できる限りの『ありがとう』を最大限に膨らませて、投げたい」と誓った。

　◆デビューから新会社の命運託された２人　２人のＣＤデビューは１９９７年５月２９日、芸能の神様をまつる東京・赤坂の豊川稲荷で発表された。ＣＤデビュー前からコンサート動員数２００万人を超す実績もあり、所属のジャニーズ事務所も新レコード会社「ジャニーズ・エンタテインメント」を設立、２人を同社第１弾アーティストとして送り出すなど、期待の高さをうかがわせた。
  デビューは発表前日の夕方まで本人たちにも知らされておらず、まさに電撃発表。会見直後には新宿駅東口前の「アルタビジョン」、渋谷駅ハチ公前交差点の「アストロビジョン」など５か所の大型モニターで、会見の模様を放送。総費用３０００万円をかけた一大イベントの“門出”だった。

　◆表彰式の写真もギネス本に掲載！？　この日の表彰式で見せた２人の雄姿の写真が「ギネス世界記録２００８」（日本語版、１１月９日発売）に掲載される。また「Ｇｕｉｎｎｅｓｓ　Ｗｏｒｌｄ　Ｒｅｃｏｒｄｓ２００９」（英語ほか外国語版）にも取り上げられる予定。